セミリタイアして思った事・気づいた事

2019年、54才でセミリタイア。人生を考えたり、四季の移ろいで感じた事を綴っていきます。

『アビガン』コロナウイルスへの効果は期待できないみたいですね!

 『アビガン』は承認されず、継続審議が決定しましたね。

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これって

この時点で有効な効果があるとは言えません!

と判断された事に等しいです。

www3.nhk.or.jp

 

なぜ「単盲検試験」にしたのか?

製薬会社で開発に携わった体験から、単盲検を選択した理由がわかりません。

単盲検の場合、医師はアビガンを投薬したのか、偽薬を投薬したのか知っているため

評価にバイアスが入ります。

中国ではアビガンのジェネリック(ファビピラビル)が承認されています。

国内の試験で症状改善が見られた患者がいれば、医師はアビガンの効果に違いないと判断してしまう可能性が大いにありますよね。

だから

通常であれば二重盲検試験を行うんです。

医師もどちらの薬を投与したかは知らされない状態なので、評価にバイアスはかかりません。

二重盲検試験の場合、これまでの製造設備を使って「アビガン」と刻印されていない錠剤を作ったり、PTP包装も「アビガン」と書かれていないものも作る必要もあったりと手間はかかります。

(工場に依頼しても、既に決まっている製造工程に入れ込むため、交渉が難しかったりもします)

単盲検の特徴は、有害事象が起きた時、服薬した薬がアビガンかどうかわかるため治療がしやすい事が言える。

一方、二重盲検試験の場合も重篤な有害事象が見られた場合でも、”エマージェンシーキー”というものがあって、直ぐにどちらを投薬されたか調べる事ができる手順を事前に作っているため、同様な処置は可能です。

つまり

服薬後に有害事象が発生し治療を開始したい場合、医師は自分のPCからアクセスして、緊急的にいずれの薬であったかを確認できる方法がとれます。

 

意図的に製薬会社が単盲検を選択したのであれば、この薬剤は承認されるべきではないでしょう。

海外のデータを待ち、承認を見極めるらしい。

PCR検査で陰性になるまでの期間を2.8日短縮する効果が確認された」

というメーカー側の主張ですが、医師に先入観があれば作られてしまうデータ。

中国で承認されているわけですが、日本を含め海外では中国の試験結果は参考程度にしか見ないのが現状です。

 

言いたい事

期待されたアビガン

インフルエンザには効果があるだろうけど、新型コロナについては大きな治療効果は期待できない薬剤みたいです。

 

石田純一や他の芸能人で効果があったじゃないか

そう思われる人もいるでしょう。

患者の生きたいと思う気持ち

アビガンを飲んだから助かるという先入観による効果(プラシーボ効果

これらが相乗して良い方向に働いたのかもしれません。

あるいは

新型コロナは体の細胞の特殊なたんぱく質に結合して侵入するようです。

子供より大人でそのたんぱく質の発現が高い事もわかっています。

その事から、新型コロナに対する反応は個々人で違います。

アビガンに対して反応する人達がいるのかもしれません。

 

どっちにしても

新型コロナのための治療薬、早く使えるようになってほしいです。

 

 

はげみになります。


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