セミリタイアして思った事・気づいた事

2019年、54才でセミリタイア。人生を考えたり、四季の移ろいで感じた事を綴っていきます。

国産ワクチンが使える目途がたちません。この国、医薬品開発では欧米に大きく水をあけられ後進国です

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非常に残念なことですが

新型コロナウイルス国産”ワクチン”が使える見通しはありません

本日から高齢者のワクチン接種が可能になりましたが

全て海外のワクチンに依存。

イギリスでは7月までに成人全員の接種が終わると報道されています。

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中東のイスラエルは接種済み、

UAE89/100ですのでほぼワクチンは行き渡っています。

日本は先進国の中でもビリ、接種率は100位とも言われています。

 

2年前まで、大手製薬会社で開発に従事していた者として

この現状は恥ずかしく感じます。

その理由は政府や製薬メーカーに原因があります。

塩野義社長のコメントです☟

国産ワクチン、なぜ出てこない? 塩野義・手代木社長に聞く:日経ビジネス電子版

 

朝日新聞(4月11日版)で国産ワクチンの遅れについて説明がありました。

国産ワクチン「準備不足だった」 遅れる開発の理由は [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル

 

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まず、国産ワクチンの開発状況は?

イギリスやアメリカでは昨年の12月にワクチン接種が開始されましたね。

その頃、大手の塩野義製薬のワクチンの人を使った治験が開始しています。

約1年の遅れ。

国産ワクチンで先頭を走っているのは「アンジェス」のワクチンで、治験スタートは半年早く昨年の6月。

でも未だに申請されていませんね。

第二相の試験は終了し、現在解析中らしいです。

当初今年の春にはワクチンを承認される見込みでしたが、最後の大規模試験である第三相の実施の見通しがたたないとコメントしています。

なぜ?

ファイザーアストラゼネカ製のワクチンが承認や申請されていて、ある程度の効果と安全性が(完全なものではありません)認められています。

その段階にあって、わざわざプラセボ(偽薬)と開発中のワクチンで盲検試験を行わなければなりません。

だれもプラセボを打ちたいとは思いませんよね。

先ほど話したように、既に海外のワクチンがあるんですから。

国は実薬との試験を認めるべきです。

つまり

ファイザー製と開発中のワクチンのいずれかであって、偽薬は使わない。

ただし、このままだと対象者はどちらのアクチンを接種したかわかるため、結果にバイアスがはいります。

そのため患者はワクチンを選択できない事とし、さらにアンプルビンは患者に見えないところで調整を行うなどの調整は必要。

単盲検(医者は知っているので)にはなりますが、こうしないと第三相はもう無理だと思います。

 

なぜ開発がここまで遅れた??

・ワクチンギャップ

感染症への危機意識の低さ

この2つのようです。

1970年ころの天然痘のワクチンを開発しましたが、死亡や後遺症で社会問題になり訴訟も起きたようです。

そのためワクチンの開発に弱腰となってしまいました。

また、開発費の桁が違います。

あのトランプさんの「ワープスピード作戦」では1兆円の資金を投資しました。

しかも、結果が出る前から量産体制を支援していたんです。

国内の支援は100億円ですので、100倍の差があります。

海外のワクチンはmRNAワクチンが多いですが、そもそもがんの治療として開発されていたもの。

さらに生物兵器のテロに対する研究としても開発されていたことから、安全性についてもある程度のデータがあったわけです。

それをコロナワクチンに応用。

すばらしいです。

日本はまだお金でワクチンが買えるため、あと1年ほどで全国民に行き渡るでしょう。

重要なのは、そのあと。

mRNAワクチンを始め、次にくるであろう感染症やがん治療の手段として

安全性を含めた医薬開発のスキルを高めるべきです。

これまで通りに政策では本当に日本は後進国新興国)になってしまいます。

 

 

はげみになります 

  

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